料理する男性

脂質というと、「肥満」「ぜい肉のもと」というイメージがありますが、脂質はたんぱく質や糖質(炭水化物)と並ぶ三大栄養素のひとつであり、人が生きていくために欠かせない成分でもあります。

実は脂質にも体にいい脂質と悪い脂質があり、前者は積極的に摂取する一方、後者はなるべく避けなければなりません。良質な脂質を摂取するために、体にいい脂質と悪い脂質の違いをしっかり理解しておきましょう。

今回は、ダイエット中のビジネスエリートの男性向けに、体にいい脂質と悪い脂質の違いや、良い脂質の種類、脂質を上手に摂取するためのポイントや食事メニューについて解説します。

ビジネスパーソン必見の「体にいい脂質」と「悪い脂質」の考え方

同じ脂質でも「体にいい脂質」と「悪い脂質」があると説明しましたが、それぞれの脂質は具体的に体へどのような影響をもたらすのでしょうか。

「体にいい脂質」とは、体内に入っても脂肪として蓄積されにくく、かつ健康にさまざまなメリットをもたらす脂質のことです。たとえば、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールを下げたり、血液をさらさらにしたりして、動脈硬化や血栓を予防してくれる脂質は「体にいい脂質」に分類されます。また、体内で合成生産できない必須脂肪酸が含まれている脂質も、体に欠かせない油といえます。

一方、「体に悪い脂質」とは、体内に脂肪として蓄積されやすい脂質のことです。体に悪い脂質を摂りすぎると肥満やメタボの原因となるほか、血液のドロドロ化を招いて動脈硬化などのリスクを高めるといわれています。

同じ「脂質」に分類される仲間でも、良い脂質と悪い脂質では体に与える影響が大きく異なりますので、ダイエット中は良い脂質を摂取する一方、悪い脂質をなるべく摂らないよう注意することが大切です。

ビジネスパーソンが知っておくべき脂肪酸の2分類

調理油

脂肪酸とは、他のさまざまな物質と結び付くことで脂質を形成する成分のことです。炭素の二重結合の有無や構造によって複数の種類に分類されますが、大別すると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。

飽和脂肪酸とは

飽和脂肪酸は炭素の二重結合がない脂質のことで、一般的に常温では固体として存在します。エネルギーとして活用されやすいという利点がある反面、過剰に摂取すると動脈硬化などのリスクが高まるといわれています。

飽和脂肪酸はさらに、炭素数の違いによって長鎖・中鎖・短鎖の3種類に分類されますが、なかでもラードや牛脂に代表される長鎖脂肪酸は体に蓄積されやすいため、摂取量に注意すべき脂質といわれています。

一方、ココナッツオイルやパームオイルなどに含まれる中鎖脂肪酸は、エネルギーとして効率的な脂質でありながら、脂肪として蓄積されにくいという性質を持っているため、ダイエット中にもおすすめです。

不飽和脂肪酸とは

不飽和脂肪酸とは、炭素の二重結合が1つ以上ある脂質のことで、常温では液状として存在します。不飽和脂肪酸は二重結合のまわりの構造によって、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸の2種類に分類され、前者はオメガ9系脂肪酸、後者はオメガ3系やオメガ6系脂肪酸とも呼ばれています。

一価不飽和脂肪酸の代表には、オリーブ油などに含まれるオレイン酸があり、血中のLDLコレステロールを下げるはたらきがあるといわれています。

一方の多価不飽和脂肪酸は、青魚に含まれる油や植物油、えごま油などに含まれる脂肪酸で、リノール酸やDHA、EPAといった体内で合成できない必須脂肪酸を豊富に含んでいます。

これらの脂肪酸には、動脈硬化や血栓の予防、血圧の降下、LDLコレステロールの減少などさまざまな利点があり、積極的に摂取することが推奨されています。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を比較すると、後者が「体にいい脂質」と思われがちですが、実は不飽和脂肪酸の中には「悪い脂質」の筆頭であるトランス脂肪酸も含まれています。

トランス脂肪酸は、植物油を高温にし、脱臭する工程で生じる脂肪酸で、マーガリンやショートニングなどの食品のほか、牛由来の乳製品や肉類などにも含まれています。トランス脂肪酸を過剰摂取すると、心筋梗塞などのリスクが増加する可能性が高くなるほか、肥満やアレルギー性疾患との関連性も確認されています。

WHO(世界保健機構)では、トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の1%未満に抑えることを推奨しており、脂肪酸の中でもとくに摂取量に注意したい「体に悪い脂質」といえます。成人男性の場合、おおむね1日あたり約2g以下に抑えるのが目安です。

ビジネスパーソンが脂質を健康的に摂るためのポイント

ビジネスエリートの男性が、ダイエットや健康に良い食生活を送るためには、脂質を正しい方法で接種する必要があります。

ここでは、ビジネスパーソンが脂質を健康的に摂るために心がけたいポイントを3つご紹介します。

亜麻仁油、エゴマ油を調理に使用する

亜麻仁油やエゴマ油には、体内で合成できないリノレン酸やDHA、EPAといったオメガ3系の脂肪酸が豊富に含まれています。これらはLDLコレステロールや中性脂肪の蓄積を防いだり、心疾患や炎症、がんなどの予防に役立つといわれており、積極的に摂取が推奨されています。

オメガ3系の脂肪酸は現代日本人の食生活に不足しがちな脂肪酸といわれていますので、普段サラダ油などを使っているという方は、調理に使う油を亜麻仁油やエゴマ油に変えてみましょう。

食材の部位や種類を変える

同じ牛肉、鶏肉、豚肉でも、食べる部位によって脂質の摂取量は大きく異なります。たとえば脂身の多い豚バラ肉を同量の豚ヒレ肉に変えると、100gあたり約30gもの脂質をカットすることができます。

同じように、牛肉ならモモ肉、鶏肉ならササミを選ぶと、1食あたりに摂取する脂質を抑えることが可能です。

調理法を工夫する

同じ食材を使った場合でも、調理の仕方を変えると脂質の摂取量を少なくすることができます。

ダイエット中におすすめの調理法は茹で料理と蒸し料理で、どちらも油を使わずに調理することができます。特に茹で料理はゆで汁に油を落とすことができるので、効率的に脂質をカットできます。

焼き料理や煮込み料理の場合は、フライパンにたまった油をキッチンペーパーで拭き取る、煮汁に浮いた油を取り除くといった工夫を採り入れれば、余分な油を取り除くことが可能です。

ビジネスパーソンが脂質を上手く摂るための食事メニュー例

さんまの南蛮漬け

ダイエットに取り組んでいるビジネスエリートの男性が、脂質を上手に摂るための食事メニュー例を2つご紹介します。

さんまの南蛮漬け

青魚であるさんまには、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。通常の南蛮漬けは、魚を油で揚げてから南蛮酢に漬け込みますが、ダイエット中は少量の油を引いて揚げ焼きにすると脂質をカットできます。

また、南蛮酢に使われる酢には、腸のぜん動運動を活発にするはたらきがあり、ダイエットの天敵とされる便秘の予防・改善にも役立ちます。

豚肉と玉ねぎの重ね蒸し

脂身の少ないしゃぶしゃぶ用の豚肉と、玉ねぎを重ねて蒸し上げるレシピです。調理に油を使わないのでヘルシーですし、玉ねぎには血液さらさら効果も期待できます。

重ね蒸しはポン酢であっさり食べるのがおすすめです。また、キムチを添えてごま油をかけても美味しくいただけます。

ダイエット中のビジネスパーソンは体にいい脂質を上手に摂取するのがポイント

脂質には、健康のためになる良い脂質と、体に悪影響をもたらす悪い脂質があります。

体にいい脂質には、LDLコレステロールを下げたり、動脈硬化や血栓を予防したりするはたらきがありますが、体に悪い脂質は逆に動脈硬化のリスクを高めたり、肥満やメタボの原因になったりします。ダイエット中は体にいい脂質を上手に摂取しつつ、体に悪い脂質をなるべく摂らない食事を心がけましょう。

ダイエットの経過

より効率的にダイエットしたいビジネスエリートの男性は、代官山駅から徒歩3分、恵比寿・中目黒から徒歩7分にあるメンズ専門エステサロン「TransATT(トランザット)」をぜひご利用ください。

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